タブー

⚪タブーは時代によって変わる。同性愛は最近までタブーだった。こちらは昔の方が寛容だったのではないかという気がする。寛容というか、おおらかと言うか昔は男女混浴が普通だったようだし、あぶな絵も出回っていたらしい。
⚪それがやかましくなったのは近代化してからである。何しろ欧米では同性愛なんかはタブーどころか犯罪だったし、映画の性表現も非常に抑制的だった。それがいつの頃だったかタガが外れた。
⚪ところが日本は昔のままである。猥褻物陳列罪というのもある。自由を主張する人々と取り締まり当局が法廷で争っている。とは言うものの取り締まり当局も頑固一徹という訳ではない。警察も陰毛は容認するようになったし、税関も樽人形まで取り締まるような馬鹿な事は止めている。
⚪ところで、タブーは性に係わる事ばかりではない。例えば、入れ墨は現代のタブーと言えるだろう。彫り師に医師の免状を要求するなんぞは彫り師を絶滅させようとしているとしか思えない。ところが、外国人にはタトゥーを入れる者が多い。アレも否定するならグローバル化とは相容れない。もう少し物事を大きく捉えて欲しいと思う。