名ばかり

⚪日本は災害大国である。台風は毎年やってくるし、地震もよくあるし、火山の噴火も珍しくない。しかしこうした自然災害に対応する官庁は無い。内閣府に防災担当大臣が置かれているだけである。そのわりには環境省などという少々ゼイタクとも思える官庁はあるのだから分からない。
⚪しかしその環境省もやっている事と言えば中国からトキを輸入して飼うとか、コウノトリの繁殖の手助けをするとか、禁煙を促進するとかいった程度の事しかやっていない印象である。環境省とは名ばかりではないかとも思えるのである。もちろんその防災担当大臣というのも名ばかりの疑いが濃厚である。
⚪名ばかりと言えば、昔、沖縄開発庁政務次官に咄家の立川談志が任命された事があるが、これなんかは正真正銘の名ばかりだった。まだある。昔、日本からフィリピンに鉄パイプが輸出されて、これが大砲に使われるとして大問題になった事があるが、そのため税関に武器専門官というものが置かれることになった。適任者なんかいる訳がない。当然名ばかりだった。
⚪こう見てくると名ばかりばかりではないかという気がしてくる。そう言えば西日本に大災害が迫っているというのに安倍首相ら政権幹部が酒宴に興じていたりして政府とは名ばかりではないかとの疑いが持たれる有り様である。更に言えば日本国自体が名ばかりなのかも知れないが。