名ばかりその二

⚪日本は民主主義の国とされるが、これも名ばかりと言えそうな気がする。選挙で選ばれた者が国の政治を司るという点からは確かにそうだが、事はそう簡単ではない。
⚪25才以上の日本国民は原則として誰でも国会議員に立候補する事が出来るが、政党に所属しない者が当選する可能性は殆ど無い。これは小選挙区制だからで、かつては参議院では全国区というものがあって、作家や芸人が多数当選したこともあった。
小選挙区制だと有権者と候補者との普段からの結び付きが効いてくる。その結果世襲議員ばかりが目立つようになった。自民党の有力議員の大半は世襲議員である。それが批判されるようになったので自民党は候補者の公募を始めた。だが自民党の看板だけで当選した議員は当然主体性ゼロである。
⚪また、有力議員でも公認されなければ再選は厳しい。従って造反はできない。こうなると国会議員は全員執行部即ち政府の手足である。それが如実に示されたのがモリ・カケ疑惑だった。自民党の議員は疑惑の解明なんか全くやる気なしでひたすら安倍擁護に余念がない。これでは共産党が支配する中国と大した違いは無さそうだ。日本の民主主義というのは名ばかりだと思う。