まやかしその二

⚪毎年終戦の日保守系の国会議員が団体で靖国神社に参拝するのが習わしになっているが、これを先導している議員がテレビのインタビューに答える中で「あの戦争で亡くなった大勢の人々の犠牲の上に今の平和があることを忘れてはならない。」というようなことを言っていた。
⚪同じようなことを保守系でない人も言っていたので、きっと多くの人がそのように思っているのだろう。でもこういうことは誰かが言い出さないと人々の間に広まるということは無いと思う。例えば「一億総懺悔」みたいなものである。
⚪けれども「今の平和」などと言ってみても、「鎖に繋がれた平和」でしかなく、日本の空には米軍機が我が物顔で飛んでいるのだから、先人たちは多大な犠牲を払って我々にとんでもない日本を残してくれたというのが実相である。
⚪「一億総懺悔」と言うが戦争を始めたのは庶民ではない。だが誰が始めたのかと問えば軍や天皇だということになるので、全てを国民に負わせてしまったのである。「今の平和」も海外に目を向けなければの話である。先の大戦以降もあちこちで戦争は起こっているし、自衛隊などが動員されている。まやかしもいいところである。