オリンピック憲章その二

⚪東京都がオリンピック招致に手を挙げたのは東日本大震災の直後だった。都知事石原慎太郎だったがその神経には驚いた。だが招致には成功しなかった。開催地に決まったのはブラジルだった。ブラジルはかなりカネを使ったようだと石原は言った。
⚪オリンピック招致にカネが動くとはおかしな話である。だがそういう話は昔からあった。オリンピック招致で誰が得をするのだろう。先ず建設業界は仕事が出来るから大賛成だろう。建設業界だけじゃない、経済の活性化が期待できると言う人もいるだろう。だが多額の税金が一部の人達の為に使われる事は確かだ。
⚪石原の次に都知事になったのは副知事の猪瀬直樹だった。猪瀬もオリンピック招致に手を挙げた。猪瀬は石原の子分だから、親分の政策は止められないのだろうか。大阪都もそうだが。オリンピック招致に都知事はどの程度の働きをするのだろう。それは分からないが、猪瀬は招致に成功した。
⚪だが東京オリンピックには色々ケチがついた。新国立競技場はベラボウな建設費が問題にされて白紙に戻された。エンブレムには盗用疑惑が指摘されてやり直し。新国立競技場には聖火台を設置する場所が無かった。そして極めつけが招致にかかる贈賄疑惑である。疑いをかけられたのは猪瀬ではなくJOCの竹田会長である。猪瀬は怪しげな男だが、問題はオリンピック憲章にもありそうだ。開催都市を選挙でなしに籤引きで決めれば不正は起こらなかった筈だ。