人災その二

⚪先日の地震で、倒れた小学校のブロック塀の下敷きになって亡くなった小学生は二重三重に人災の犠牲者だと思う。先ずそのブロック塀は無くてもよかった。フェンスで十分だったのだ。プールが外部からの視線にさらされないようにとの配慮からそうしたのかも知れないが、プールは周囲の道路より1.9mも高い所にあったのでそうした配慮は不要だった。
⚪無駄なブロック塀ではあったものの、もし十分な強度を備えていれば倒壊するような事はなかったと思う。ところがそのブロック塀は法令に違反していたらしい。高さが規定を超えており、更に控え壁もなかったということだ。
⚪ところがその小学校の校長によると、以前ブロック塀の安全性について外部からの指摘を受けて教育委員会に照会したことがあったが、教育委員会からは安全性に問題なしとの回答を得たというのである。
⚪しかし、その教育委員会の担当者はぱっと見だけで安全と判断したらしく、法令違反についても気にかけなかったらしい。だが仮にその担当者が問題を的確に把握したとしても、今度は予算のカベに阻まれるのだろうなと考えてしまう。結局誰かが死なないと誰も動かないのだろう。