道徳

⚪今年度から道徳が正式に学校での教科になったという事だ。自分が学校に通っていた頃には特別に道徳について教えるということは無かったが、それでも支障は無かったような気がする。只その頃から道徳教育の必要性は唱えられていた。
⚪戦前には修身という名で道徳が教えられていたところ、それが戦後の民主化で否定されたのだが、それに代わるものは無かった。けれども何もしなくなったのではなく、日々説教を食らわされていたと思う。
⚪民主主義の下では教条主義的な道徳教育は出来ない。各々が様々な経験を通して人間としてのあり方を見出だしていかなければならないのだ。これは困難な営為である。安直な答は無い。
⚪だが道徳の教科化までの議論を眺めるとやはり権威主義的なものが感じられる。只、今の所例えばスポーツ選手の事を取り上げたりと手探り状態のようにも見えるが、それでも懸念はある。やがてスポーツ選手は乃木大将とか東郷元帥に置き換えられるのかも知れないからだ。