男女差別その二

⚪最近大相撲の地方巡業で、土俵の上で挨拶をしていたそこの市長が突然倒れてしまって、大勢の人が市長を介抱しようと駆け寄ってくるという騒ぎがあった。ところがその中に女性が二三人いたものだから相撲協会は慌てて女性は土俵から降りて下さいとアナウンスしたのである。
⚪幸いその市長は一命を取り止めたのだが、このアナウンスが大きな波紋を広げる事になったのである。土俵の上が女人禁制となっている事はよく知られていると思うが、そんな事を言っている場合ではないというのが大方の思いではないかと思う。
⚪そこを汲んで相撲協会も後でこの対応は不適切であったと認めたが、女人禁制そのものを見直す考えはないようだ。ところがこのあと巡業が行われる事になっていた宝塚市の市長が女性で、女性であるとの理由で土俵上での挨拶をさせないのは不当であると不満をぶちまけた。
⚪巡業は近く大津市にも回ってくるそうだが、ここも市長が女性である。大津市の越市長は土俵下での挨拶を拒否する考えを示している。大相撲は古くからの習わしで土俵上を女人禁制としているが、男女を別けるのは必ずしも不当とは言えない。男女差別が不当であると言えるのは、それが女性に明らかな不利益をもたらす場合であると思うが、土俵に上がれないということが女性に不利益になるとは思えない。