人災その三

⚪コンクリートブロックはかなり重い。これを積み上げて塀を作るのだが、内側には倒れないように控え壁というもので支えるが、外側にはそういうものは無いので倒れるとしたら外側へ倒れるだろう。
⚪コンクリートブロックは空洞に鉄筋を通してモルタルを詰めて積み上げるが、鉄筋が通してなければ上部が壊れて落下するだろうし、通してあれば全部が一体となって倒壊するのでどちらでも危険である。
⚪そのような危険な構造物が至るところにあるのだから、これでは自ら事故を招いているようなものだと思う。ところが先の大阪府北部地震で小学生の犠牲者がでた事を受けて通学路に面したブロック塀の見直しが行われているというのだが、通学路さえ安全が確保されれば良いと言うものではないと思う。その場しのぎの感がしてならない。
⚪ブロック塀は確かに危険だ。だが、かなりの大地震が来なければ倒壊するような事はない。建物も倒壊するのだからたまたま下敷きになった人が不運であったのだと言えば言える。ところがトンネルの天井板にコンクリートの板が使われていたとなるともはや言葉が出ない。頭上に何トンもの重量物がぶら下がっているのだ。そうと知ったら怖くて通れなかったんじゃないかという気がすると同時に設計者の神経を疑う。