ウクライナ戦争その二

○ロシアによるウクライナ侵攻は正義に悖るものであり、NATO諸国のウクライナ支援は正義にかなうものであるとする論者が多数を占めるが、戦争に正義も不義も無い。

○戦争当事者はどちらも自らの行為を正義にかなうものであると主張するものである。今ではアジア太平洋戦争は全面的に日本に非があるかのように論じる人も多いが、「天に代わりて不義を討つ忠勇無双の我が兵は」などと歌っていたのである。

○そもそも全ての国家は侵略の結果生まれたものである。今では正義の旗手のように振る舞っているアメリカも北米原住民を駆逐して建国したのであり、その盟友のイギリスも世界中の「遅れた民族」を武力で支配下に置いてきたのである。

ウクライナも独立を維持したいのであれば自力でロシアと戦わなければならないのであって、NATOに助けてもらって形ばかりの独立を保ったとしても、それは西側の一員としてアメリカの支配下に組み込まれる事を意味するのである。ロシアに支配されるよりマシと考えているのかも知れないが恐ろしく高い代価を支払う事になると思う。