基地問題

⚪つい最近、佐賀県陸上自衛隊のヘリコプターが民家に墜落した。現場は駐屯地から約4キロ離れた田園地帯で、住宅が散在するような場所である。この事故で乗員2名が亡くなり、民家はほぼ全焼したが人的被害は女児1人の軽傷のみである。
⚪この報に接して思ったのは、もしこのような事故が沖縄県で起こればたちまち大規模な抗議行動が起こるだろうなという事だった。沖縄県では最近米軍のヘリコプターに関係するトラブルが頻発しているが、幸いにして人命が失われるような事故は発生していない。
⚪けれども軍用機であれ民間機であれ、航空機に危険は付き物だ。また航空機に限らず他の交通機関にも危険が伴う。事故の多さでは何と言っても自動車が一番だろう。にもかかわらずそうした事故に関して、それを防止するための努力は極めて不充分だと言わざるを得ない。
⚪ところが沖縄県では基地に係わる問題には大きな関心が集まる。そして小さな部品が落下しても大きな問題として取り上げられる。恐らく問題は危険性の大小といった事ではなくて、長年アメリカと日本政府が沖縄県を軽視してきたことが問題を複雑にしているのだろうと思う。