国の借金のこと

⚪国の借金を次世代につけ回ししてはいけないと言う人がいる。国債発行残高897兆円、国民一人当たり713万円などと聞けば何とかせねばと責任感の強い人なら思うかも知れない。だがそれは一面的な理解だと思う。
⚪例えば父親が借金を残して死んだとしよう。金は全て酒代に消えてしまっている。今日そういう負債は返済を免れる事ができるが、江戸時代ならそうはいかなかったのではないだろうか。であれば、その借金は全て息子の肩にのし掛かってくる。
⚪では国はその借金を全て酒代に使ってしまったのだろうか。国家財政は複雑だから国債がどのように使われたかは容易に知る事はできないが、全部消えてしまったとも思えない。
⚪少し視点を変えてみよう。新幹線の建設には莫大な資金が投じられた。その資金を調達するのに国債を発行したとする。もうその借金は返済済みだと思うが、今の我々も次の世代もその恩恵を受けることになる。その発行残高897兆円というのも先々の世代に恩恵をもたらすのかも知れない。