個人的信頼関係

⚪政治の世界において個人的信頼関係というのが幅をきかせている。その始まりは中曽根首相のロン・ヤスだが、それは中曽根の思い違いだったかも知れない。そしてその後そういうのはあまり聞かれなくなった。
⚪それが安倍首相になって復活した。オバマ大統領を寿司屋に招いたり、アメリカでトランプ大統領が誕生すると就任前から挨拶伺いに馳せ参じた。またマスコミはそういう安倍を好意的に取り上げた。またロシアのプーチン大統領とも個人的信頼関係を構築したと吹聴している。
⚪しかし政治の世界に個人的信頼関係など役に立つものだろうか。民主主義国家には選挙がある。トップの在職期間はアメリカなら再選されても8年だ。4年ということもあり得る。双方が共に在職している期間はそう長くはない。
⚪実際、安倍首相が吹聴する個人的信頼関係は何の役にも立っていないように見える。すがってもすがってもつれなくされているようにしか見えないからである。ところが面白いことにトランプも北朝鮮キム・ジョンウンとの個人的信頼関係を吹聴している。だがこちらはたとえそれがウソであっても、交渉を行うのに上手く利用しているように見える。トランプ恐るべし。