米朝首脳会談のことその三

アメリカはこれまで北朝鮮の核開発に対し経済制裁一辺倒で、北朝鮮との直接対話を拒否してきた。ところが北朝鮮はその間にも核・ミサイルの開発を進め、核実験やミサイルの発射実験を繰り返し、最近ではICBMの完成まであと一歩という所まできている。
⚪ここにきてアメリカも態度を変え、直接対話に舵を切ったのだが、対話に臨む基本姿勢が問題である。不調に終わった第二回目の首脳会談からほぼ2ヶ月が経つが、結局アメリカは先ず北朝鮮が核・ミサイルを完全に廃棄せよと主張し、会談は一歩も進まなかったということらしい。
⚪これでは交渉のテーブルに着きながら交渉を拒否しているのと同じ事だ。とは言っても北朝鮮は核・ミサイルの実験を中断しているし、アメリカも米韓合同軍事演習を中断しているから、はた目には交渉が行われているように見える。
⚪けれどもどうやら交渉は暗礁に乗り上げたようで、ノーベル平和賞を狙っているトランプ大統領の思惑とは異なる展開になっているように見える。アメリカの保守勢力は朝鮮半島が不安定であり続けて欲しいのだろうか。