同性愛も愛なのだが

⚪かつて日本共産党は同性愛を異端視していたが、この度開催された党大会で志位委員長がこれを誤りと認め謝罪したとのことである。ニュースにはならなかったかも知れないが、注目に値する出来事ではないかと思う。
⚪同性愛は性的退廃の一形態であるとした論文が赤旗に掲載されたこともあるそうだが、論拠はよくは分からない。只この「性的退廃の一形態」という言葉から「正しい性道徳」を前提としていることが窺える。特にキリスト教の性道徳の影響が大きいと思う。
⚪正統派キリスト教では性交は子孫をもうける為にのみ認められた行為であって、これを楽しみとしてはならないのである。従って避妊もダメ、正常位以外もダメ、口淫もダメ、肛門性交もダメ、いわんや同性愛なんぞ神への背信そのものであるという訳だ。
⚪とはいえ現実世界は享楽と退廃に満ちていて、これらを全て禁止することは不可能なので、男女間のことはユルユルにして、同性愛にはやたら厳格に対処することにしたのだろう。だが世の中が豊かになれば規律は緩む。日本共産党も性交は楽しむものととうの昔から認めていた。ならば同性愛もさっさと認めておけばよかったのかも知れない。