戦争と人間その二

○幕末の志士高杉晋作は「面白き事も無き世を面白く」という言葉を残している。それでこれに続ける秀句はないかと色々考えた人もいるらしい。だがこれはこれで完結しているのだと思う。江戸時代も二百数十年続いている。平和もいいが、こう長く続くと退屈だ。一波乱あれば面白かろう。というのが高杉の心じゃないか。

○自分は野球は好きではないが、特定のチームが毎年優勝というのでは面白くないのだろう。だからある球団が資力にものをいわせて有力選手を独り占めするような事がないように図られている。

○だが今日の世界ではアメリカ一強が長く続いていて、かつての仇敵ロシアも今やウクライナに手を焼いている有り様だし、中国もまだまだアメリカの敵ではないらしい。

○とは言えアメリカも国内にトランプという不安定要因を抱えていて、世界の警察官をこれからもつづけることができるのか、必ずしもはっきりしない。何となく「面白き事も無き世」ではあるのだが、だれが「面白く」してくれるのか、先は見えない。