敵と味方その二

アメリカのバイデン大統領が中国の習近平主席のことを独裁者と言ったとかで中国が猛反発しているらしい。なるほど習近平は自身を毛沢東に並ぶ権威者として位置付けていて死ぬまでその地位にしがみつく気らしい。

○もっとも中国自体が中国共産党一党独裁なんだからその主席は誰であれ独裁者なんだろうが、習近平本人は如何にも独裁者然としているとは言えないと思う。熊のプーさんとか言われているとも。その点ロシアのプーチン大統領は独裁者そのものに見える。オオカミだと言っていい。敵対者は消されるらしい。

○だが今のアメリカにとってロシアはもはやライバルではないようだ。米ソ冷戦は過去のものだ。ロシアはウクライナに侵攻したり、核で恫喝する「ならず者」だが最早「敵」ではないのだ。

アメリカは表向き中国を敵視しているとは言わないが、内心激しい敵意を抱いていると思う。先の「独裁者」発言はその内心の発露だろう。両雄並び立たずと言うが、歴史に鑑みれば人間は常に敵味方に分かれて戦ってきた。第三次世界大戦の素地は出来上がっているように見える。